今回は,通信教育で有名なユーキャンの「食生活アドバイザー講座」について紹介してみましょう!
この記事をお読みいただいているということは,これから実際にこの講座を使って,食生活アドバイザーの資格取得のための勉強をしていこうか迷っている方が大半であると思われます。
是非ともここで,本講座がどのようなものなのか,そしてどういった使い方ができて,ちゃんと合格に繋がるかどうかについての理解を深めていただけたら幸いです。
ユーキャンの食生活アドバイザー講座とは
生涯学習のユーキャンには常に100以上の講座がありますが,その中で評判となる顔ぶれは年数を経てもあまり変わらないもので,この食生活アドバイザー講座も2020年を中心に,見事にトップ10入りを果たしていました。

食生活アドバイザーの資格に注目が集まったのは2015年頃が最初でしょう。
その頃から,ユーキャンのカタログなどでおすすめされることが多くなり,CMを頻繁に目にするようにもなりました。
芸能人が本講座を使って3級に合格するのは毎年恒例になっていて,例えば,ローラさんや仲里依紗さん,澤穂希さんが挙げられます。
食生活アドバイザーの資格認定をしているのは「FLAネットワーク協会」というところですが,そちらの公式HPでも本講座が含まれている(公認講座になっている)ことも,ユーキャンの評判を高めている理由の1つです↓
ただし,一番の理由は「教材が優れているところ」で間違いないでしょう。
次章から,私が使っていた時代の教材内容や勉強の進め方をみていきますが,食生活アドバイザーの試験自体については,合格までの軌跡を別にまとめていますので,必要に応じて以下の記事を参考にしてください↓
ユーキャンの教材のセット内容
ユーキャンの教材は良質で,長い間,通信教育界のトップを走り続けているだけのことはあります。
今回の食生活アドバイザー講座は,
- ガイドブック
- メインテキスト
- サブテキスト
- 添削教材
から構成されており,どれも使い勝手が良くて試験対策として優秀で,無駄なものは一切ありません。
ここで1つずつ紹介していきましょう!
以下は2020年に撮影した画像を使っていますが,2022年以降,テキストなどにデザインの変更があることにご注意ください。
ガイドブック
ガイドブックには,本講座で学んでいく上で必要なルールや,食生活アドバイザーに関する基礎的な知識や試験の概要,そして勉強方法までが約30ページにわたってまとめられています。
まずはこの本を使って,テスト自体についての理解を深めましょう。
大まかで構いませんが,この後いざ勉強をしていて何かわからないことがあった際に,
確かガイドブックに書いてあったな。
などと,戻って参照できるようになることが大切です。
特に最初のうちはお世話になるでしょう。
メインテキスト
ユーキャンの食生活アドバイザー講座のメインは,2冊のテキストになります。
ページ数こそ350ページもありますが,合格に必要な知識はすべてこの中に入っているわけで,厚さにすると2cmにも満たないものです。
ユーキャンの教材はイラストが豊富で,要点が頭にイメージとして入ってくるところが魅力ですが,最も優れているのは書かれている内容であり,後で市販の参考書との比較を行いますが,実際にテストで問われる言葉の多くを網羅しています↓
習っていなければできないのが当たり前であるように,習っているからこそ自信を持って正解できるわけです。
現在のテキストはすべてがフルカラーになり,コンパクトなA5サイズに改良されました。
サブテキスト
サブテキストは,実践問題集が2冊(3級のものと2級のもの)とポイントBOOK,そして実践レシピの計4冊からなります。
実践問題集は3級のものと2級のもので1冊ずつあり,メインテキストに対応して章ごとに分かれているので使いやすいです。
記述式の問題こそありませんが,問題に対応するテキストのページ数が書かれているので,間違えた時にどこを参照すればよいかが簡単にわかります↓
こちらを使うのは,メインテキストを終えてからの総仕上げの段階になりますが,複数回はやることになるでしょう。

次に「ポイントBOOK」について説明しますが,こちらは試験の直前期に使うもので,これまでに学んだ知識がコンパクトな冊子にまとめられていました↓
重要語句は赤下敷きで消せますし,難しそうな漢字はノートに書き出してみることで,記述対策になります。
完璧に正解できるようになることは最後までありませんでしたが,それでも,この本をやっていたおかげで,本番で正解できた問題が2~3個あり,点数的には5点以上変わりました。
このことが合否を分けることもあるでしょうし,試験当日に持っていくべき必携の書です。
最後に紹介する「実践レシピ集」には,季節ごとに合ったレシピが100種類くらい載っていました↓
こちらについては,まったく使わなかったところで,試験には合格できてしまうでしょう。
ですが,何のために食生活アドバイザーの資格を取るのかと考えた際,本書に出てきているようなメニューを考案できることが,目的の1つなのではないかと思うわけです。
ゆえに,試験期間に限らず,長く手元に置いて参照し,自身のメニュー作りに生かすことをおすすめします。
「食アドMEMO」というコーナーでは試験に役立つ知識が確認でき,メインテキストの参照ページも書かれていて親切です。
この他,添削教材や提出用紙,さらには支払い書などが同封されていましたが,ここでは省略します。
食生活アドバイザー講座の使い方
ユーキャンの食生活アドバイザー講座は色々な使い方ができます。
例えば,受験する級を3級だけにするのか,それとも2級まで目指すのかで隅々まで学ぶ必要があるかどうかが変わってきますし,試験までの残り日数と費やせる時間によって,学習ペースは変わってくるでしょう。
とはいえ,標準となるプランが先のガイドブックに提示されていたので,ここではその勉強法を紹介してみようと思います。
ウォーミングアップ(最初の3日間)
まずはスタート時点での実力を測りましょう!
多少の知識がすでに身に付いているのか,それともまったくゼロからのスタートになるかを知るためにも,「添削課題集の第1回目」を使い,食に関する入門レベルの問題を解いてみるわけです。
アンケートと一緒に提出しますが,意外と一般常識で解ける問題があることに気づくことと思われます。
次に,いよいよメインテキストを使っていきますが,まずはパラパラと最初から最後まで軽く眺めてみてください。
途中,自分が興味があるところがあれば,立ち止まって少し読んでみましょう。
食品の成分表示欄に書いてある栄養素や食品マーク,はたまた郷土料理やテーブルマナーなど,食生活アドバイザーの勉強を通して毎日の生活が豊かになる気がしてきたらしめたものです。
2日くらいかけて軽く読んで概要を掴んだら,最初に戻って今度はしっかりと学び直していきましょう!
3級の学習(1ヶ月半)
一度に深く学ぼうとすると,進みが悪くて,何が重要なのかもわからず混乱してしまいます。
そこで,まずは「3級」の内容に取り組みましょう。
本講座では,2級内容も3級内容も同じテキストに載っているので,何も考えずにやっていると,どちらもやってしまうことになります。
しかし,最初はあえて2級を飛ばしてやるのがポイントです。
この学習法のメリットを挙げると,
- より早く全範囲を見終えるので,モチベーションが下がりにくい
- 2度目に2級の勉強をするとき,3級の内容を復習できる
という2つになるでしょう。
2級を「応用」,3級を「基本」だと考えてみるとわかりやすいように思います。
まずは基本問題をやり,次に応用問題をやっていくという勉強スタイルは,多くの方が中学校や高校で長年採用していた方法に他ならないでしょう。
レッスン数は41ということで,私は毎日1レッスンずつやることを自分に課していました。
レッスン末には「チェックテスト&ワーク」という簡単な正誤問題が付いているので,1日の仕上げにやりますが,1章を終えるごとに「実践問題集」を使って予想問題にも挑戦するようにしてください。
ここで間違えてしまったところは明らかな弱点なので,チェックボックスや付箋などを利用して,間違えた問題を何度もやり直しましょう↓
苦手な問題ができるようになることで確実に実力がアップしますので,テキストに戻って復習することを忘れないでください。
そんな調子で3級すべての問題を数回やり終えたら,仕上げに添削課題集の第2回に挑戦します。
こちらは,章ごとの出題ではなくランダムでの出題になるので独特の難しさがありますが,ここでは合格点を取ることが目的ではないので,出来はそれほど気にしない方が良いです。
実践問題集ができるようになっても,まだこんなに間違えるところがあるんだ。
と気付くことに価値があるように思います。
2級の学習(1ヶ月)
次に「2級」の勉強に移りましょう!
やり方は同じですが,今度は2級の学習範囲も含めてすべてやることになります。
勉強の勝手はすでにわかっていますし,3級部分の基礎が身に付いていますから勉強の進みが早くなるわけです。
ただし,2級の内容は,3級にさらに知識を加えたようなものになっているので,まったく未知の内容と呼べる箇所も少なくありません。
問題の量的には3級よりも多めで,難易度はずっと高く,間違えた問題の数は明らかに多かったです↓
2級からは「該当なし」という選択肢が1つ加わることになるのですが,そのせいで受験者は大変悩むことになります。
ですが,それだからこそ,答えに自信を持って選ぶ必要があるわけで,合格した時の嬉しさは大変大きなものとなるでしょう。
もしも時間に余裕があれば,わからなかった部分をネットで調べてみるのも良い方法ですし,実践レシピ集の料理に週に数回挑戦してみるのもおすすめです。
レシピにあった料理を実際に再現してみたところ,私は学習のモチベーションが上がりました。
1ヶ月かけて本書を終えたら,最後の添削課題集(第3回)に挑戦します。
こちらの制限時間は,本番と同じ90分です。
もっとも,本番ではもう一回見直しができるくらいには時間が余るので,時間感覚も養っておきましょう。
添削課題が返却されたら,解答や解説をよく読み,弱点と思われる部分を中心に,テキストで復習してください。
総仕上げ(1ヶ月半)
ここまでで十分な学力が身に付いたように思いますが,その後,頭の中から自由に知識が出てくる状態を目指します。
短期間に身に付けた知識は時間の経過とともにすぐに失われていくので,忘れる前に復習しないといけません。
そこで役に立つのが「ポイントBOOK」です。
これまでに学んだ知識が小冊子に詰まっています。
これ1冊だけやってればいいんじゃないの?
と思うかもしれませんが,メインテキストの内容が全くわからない状態でこの本を読んだところで,内容をほとんど覚えられないでしょう。
逆にここまで頑張ってこられたからこそ,このポイントBOOKの恩恵を受けられるわけです。
私は,実践問題集や添削課題集を再度やり直しました。
1日に30ページやると決めて,すべての問題を飛ばさずにやることを徹底しました。
同じ問題を何度も解くことになるので効率が悪いかと思いきや,回数をこなすことで,正解できた場合であっても,解答を終えるまでの時間が短くなっていきます。
試験では1問あたり2分弱で解かなければなりません。
見た問題や類題は早く解けることが,本番での得点率に後々影響してくるものです。
市販本との比較
ちょうど2級対策用の市販本を手に入れることができたので,ユーキャンの食生活アドバイザー講座と比較してみることにしましょう!
構成的には,ガイドブック的な内容から,テキスト的なもの,さらには模擬試験2回分が含まれている上に,別冊まであって,通信教育のものと遜色がないように思われます。
それでいて値段は2000円弱ということで,大変にコスパが良いように思った私は,当初
なんだ,こっちでよかったのか…
とがっかりしたものです↓
しかし,内容を読んでいくうちに,実はそうでもないことが分かってきました。
まず,このシリーズには3級の本も存在し,2級合格のためには3級と2級の両方を買ってやらないといけません。
つまり,2級で触れられておらず,3級の本でしか語られていない内容があるわけです。
個人的にはレシピ本が気に入っていたので,類似の情報が得られないところがマイナスだった他,大きく減点したのは「教材の質」に対してとなります。
実は,食生活アドバイザーの試験では,普段,製菓学校で学んでいるだとか料理関係の仕事に就いているなどの付加価値がものを言いがちです。
それ用の授業を学校で行っていることもあるでしょうし,テキストに書かれている内容を,普段の仕事で実践されている方が有利になることは間違いないでしょう。
逆に言えば,そうでない人は,試験に出てくる内容を隅から隅まで覚えなければなりません。
とはいえ,同じ問題しか解けないようでは不十分でしょう。
ここで,模試での問われ方を比較してみたのですが,実際の問題と同じ内容が出題される確率が,食アド講座の方が高いように思いました。
例えば,以下は3級の実戦問題集のものと実際の本番で出題された問題になりますが,まったく同じ文章で,しかも同じ間違いを選ぶ内容です↓
この問題は,実際に解いた経験がなければ簡単には正解できない難問ですが,通信教育で一度出会っていたので,難なく正解することができました。
そもそも,ユーキャン側も,市販本で済むのであれば,わざわざ食アド講座を販売したりはしないでしょう。
安く済むのであればそちらの方が良いに決まっています。
しかし,他人よりも有利になる条件が揃っていない方は,せめて教材はちゃんとしたものを使う必要があり,さもないと合格点に届かないでしょう。
おそらく,問題自体もそのように作られていて,ボーダーラインのちょっと下で不合格になってしまうのは,市販本でしか勉強してないからだと言っても過言ではありません。
参考までに,試験直後,この市販本の模試を初見で解いてみたところ,9割以上正解することができました。
しかし,本番で私は7割ちょっとしか取れなかったわけで,このことからも,市販本の問題の方が本番よりも簡単に作られていることがわかるはずです。
食生活アドバイザー講座の料金
食生活アドバイザー講座の料金について簡単にまとめますと,2025年6月現在,
- 一括払い:44000円
- 分割払い:44400円
となっています。
先の市販書を2冊揃えても4000円弱なので,それと比べると10倍以上になりますが,試験に不合格になるリスクを低くすることができ,再受験にかかる時間(勉強時間に加え,試験が年に2回しかないので数ヶ月待たないといけない)や受験料のことを考えると決して高い買い物ではありません。
ちなみに,時期によってはキャンペーンが実施されていることがあり,割引だったり,20日間返品を受け付けてくれるお試しキャンペーンも過去にあったりしました。
申し込みの前には,以下のページで最新情報を確認しておいてください↓
バナーが表示されてくるので,本講座が合格お祝い制度の対象であることもすぐに分かるでしょう。
まとめ
以上,ユーキャンの食生活アドバイザー講座の教材内容と使い方を中心にまとめてきました。
メインテキストはイラストが多く,パッとやるのにもじっくりやるのにも向いていて,実践問題集と添削問題からは,本番と同じ内容のものが3分の1くらいは出題されるように思われます。
問題になっていない知識も必ず問われるため,試験直前にはポイントBOOKの内容までを答えられる状態になっておいてください。
それで1問でも多く正解することができれば,合格がぐっと近づきます。
3級に比べると2級の方が,より広い見地から他人に食生活をアドバイスできるようになるので,受検をいったん決意したのであれば,是非とも2級まで勉強してみてください。

立派にやり遂げた暁には自分に自信が持てますし,発言内容にも重みが出てくるもので,食と生活はこれからも長きにわたって切り離せないものであり続けるでしょう。
是非とも,生涯学習の1つと捉えて,食生活アドバイザーに挑戦してみてください。
最後までお読みいただき,ありがとうございました。