これまでを振り返ってみると,栄養バランスが整った冷凍弁当を食べた記事ばかり書いてきましたが,今回はそういった目的ではなく,前々からずっと気になっていたものを食べたいと思います。
そんな私が今回注文したのは,ずばり「ANAの機内食」です。
これは普段,ANAのエコノミークラスでメインディッシュとして提供されているものを,機外にいる利用客でも気軽に食べられるようにと商品化されたものになります。
冷凍された状態で届くので,いつでも食べたいときに食べることができますし,ラインナップに子どもから大人まで大好きなメニューが並んでいる点が大きな特徴です。
今回はバリエーションに富む12種類のセットを購入することができましたので,毎日1食ずつ食べながら,なんとも豊かな味についてレビューしていくこととしましょう!
ANAの冷凍弁当とは
ANAの冷凍弁当ですが,正確には「ANA FINDELISH(ファインデリッシュ)」と言い,公式ギフトショップや,変わった購入場所としては,鳥取県米子市のふるさと納税の返礼品としても入手可能だったりします。
製造しているのは機内食に精通したANAケータリングサービスで,「全国各地の食の豊かさや奥深さを自宅にお届けしたい」という想いから生まれたものです。
ちなみに,ANAの客室乗務員が訓練施設の大食堂を利用する際,エコノミークラスの機内食やビジネスクラスの機内食の食材を利用したランチを安く食べられることはご存じでしたでしょうか。
もちろん,この食堂の運営元がANAケータリングサービスであることについては触れるまでもありませんね。
昔は機内食というと,あまり美味しいイメージがなかったですが,今はそれとは真逆の印象があります。
というのも,ANAの機内食はただ乗客のお腹を満たすだけのものではなく,圧倒的な遊び心でもって,楽しくワクワクした食事時間を過ごせるように作られているからであり,それは上の画像に示したパッケージからも伝わってくるはずです。
目を閉じると,機内食が詰まった機内のカートが浮かんできます。
とはいえ,時期によってそのラインナップは変化するので,今はどのようなものが売られているのか,早速,楽天内の公式ページを確認してみてください↓
なお,今回私がレビューするのは,100万食記念となる特別なセットになりますが,他にも以下のようなセットがありました↓
- ファーストクラス機内食
- 肉の感謝祭
- 機内食総選挙 肉の王者
- 機内食総選挙 2位の逆襲
- 機内食ごっこセット
もっとも,これはコロナ禍で宅食を利用する方が多かったのと,飛行機の利用者が少なかったために製造元が生き残りをかけて力を入れていた時代のものですから,今と比べるとやや攻めた内容のものが多かったように思います。
いずれにせよ,私のように1人で全部を平らげてしまうような食べ方でなければ,同じものが複数個入っているセットの方が使いやすいでしょう。
ご自身の状況に合わせて選ぶようにしてください。
購入の難易度がやや高めで,ポイント祭りが開催されていたり,クーポンが配布されていたりする時期だと,すぐに品切れになってしまうことも過去にはありましたが,今ではそのようなことはそうそうないはずです。
とはいえ,冷凍ですので賞味期限は長く設定され,私のときは半年ほどありましたので,善は急げの精神で,早めに買って冷凍庫にストックしておきましょう。
今でも,注文から発送までは即日配送とはならず,コロナ禍のときと同じくらい(私の場合は1週間弱)で届くことが多いです。
ANAの冷凍弁当のレビュー
今回食べることができたメニューは,以下の12種です↓
ビーフハンバーグステーキ,大阪大黒ソースチキンカツカレー,鶏もも唐揚げ油淋鶏ソース,シーフードドリア,紅鮭の彩り御飯,天丼・洋食屋のハンバーグ,北海道チキンザンギ丼,タンドリーチキン風サフランライス添え,とろとろ玉子の鰻玉丼,赤ワインで煮込んだハッシュドビーフ,三元豚の焼肉重
これらについて以下で1品ずつ,レビューをしていきますのでお楽しみに!
なお,ANAの冷凍弁当の調理方法についてですが,以下の手順で行います↓
- 24時間前に冷蔵庫に移し解凍する
- 透明のテープを外しレンジで3分加熱する
解凍は電子レンジで(200Wで5分)行っても構わないのですが,公式の見解によると,冷蔵庫を使うことが推奨です。
ビーフハンバーグステーキ
まずはビーフハンバーグステーキからみていきますが,こちらのメニューは比較的いつでも入手できるイメージがあります。
コンパクトな容器ながら,中の色合いは赤緑黄と揃っているのが特徴的です。
ハンバーグは肉の味わいが確かに感じられ,手ごねハンバーグに共通でみられるような,中央部分のジューシーさが残ったままの状態に驚きました。
米からはパセリの香りが漂い,ニンジンは甘かったです。
大阪大黒ソースカツカレー
続いて,こちらも子どもに人気が出そうなメニューですが,具材にカボチャやナスがあるのが嬉しい,ソースの味わいを確かに感じるカレーです。
カツはやや薄目ではありますが,卵もあるので満足感があります。
ご飯は粘度が低めで,私の好みでした(ご飯は一般的に,味よりも食感で好き嫌いが分かれます)。
鶏もも唐揚げ油淋鶏ソース
パリッとしているタイプではなく柔らかな食感の唐揚げですが,ソースが油淋鶏風になっているということで,しょうがの香りが漂う,中華的な甘酸っぱい味でした。
こちらは子ども向けというよりかは,大人が満足のいく味付けとなっていましたね。
具材にあるピーマンが良い味を出していて,ご飯は容器の半分を占めるくらいにたっぷりなので,唐揚げ丼が好きな方は特に気に入ること間違いなしです。
シーフードドリア
エビや貝柱の味がはっきりわかるシーフードドリアですが,よく味わってみると,様々な味が隠れていることに気づかされます。
その秘密は,どうやら異国感が漂うサフランライスの上にかかったトマトソースに隠されているようで,アサリや甘いフルーツの味を感じ取ることができました。
ライスは全面に敷き詰められていて,非常に満足感があります。
紅鮭の彩りご飯
開けてわぁっとなったがこちらの紅鮭の彩りご飯で,きれいに3色に分かれていました。
野沢菜は変な苦みなどがなく,醤油の塩気がほんのり付いたものとなっています。
鮭はやや塩辛かったのですが,そこらのスーパーで買える鮭ほぐしのような味わいでは物足りなかったでしょう。
このくらいが良い塩梅のように感じます。
もっとも,わずかに甘みが感じられる卵部分と一緒に食べることで塩気の強さは和らぎますし,逆に卵部分だけだと物足りなければ,添えてある唐揚げと一緒に食べれば良いわけです。
ニンジンは植物の葉のように成型されていて,季節感のある一品でもありました。
天丼
天丼の具材の中でエビというのは特に美味しく感じるものですが,1尾しかないので大切に食べました。
皆さんは好きなものは最後まで残す派と最初に食べる派のどちらでしょうか。
他に,かき揚げ・ナス・カボチャの天ぷらが乗っています。
具材に対してご飯の量がやや多めかなと思いましたが,しば漬けもあったので,総じてみるとバランス的に適当という評価でした。
洋食屋さんのビーフハンバーグ
再びハンバーグになりますが,最初に紹介したものとはやや違うタイプのものです。
ポテトは塩がかかっていてしっかり芋の味がして食べ応えもばっちりでしたし,メインのハンバーグは容器の4分の1くらいを優に超える量があり,デミソースが控えめである分,肉の味がより伝わってきます。
子どもにとっては,特に嬉しい一食になるでしょう。
栄養素的に重要なほうれん草を嫌いなアメリカ人は多かったようで,それでポパイのアニメが作られたとも聞きましたが,私の周りにいる最近の子どもは問題なく食べられる子が多いです。
レンジで調理したにもかかわらず,卵の黄身は液状で,計算されて調理されている感じを受けましたが,品名を確認すると「目玉焼き風オムレツ」ということでした。
チキンザンギ丼
チキンザンギ丼と名前はあまり聞きなれないものですが,色とりどりの野菜(キャベツ,オクラ,赤パプリカ)が見た目に楽しい丼ぶりでした。
竜田揚げはふっくらしていて,しょうがの風味を感じ取ることができます。
甘酢ご飯は純粋に味が私の好みでしたが,量的にもバッチリで,ポテトも乗っていたために食べる人を飽きさせません。
タンドリーチキン風サフランライス添え
鮮やかな黄色で独特の香りのするサフランライスが再登場ですが,今度は柔らかなチキンとの相性が抜群です。
実はしっとりとしているのですが,「タンドリー」という名称から想像する通り,スパイシーな味がします。
とはいえ,野菜は淡泊な味付けになっているため,全体的にはさっぱりと食べられて,くどさは感じません。
鰻玉丼
ANAの冷凍弁当は電子レンジで調理した後でも卵がトロトロです。
正確な商品名が「とろとろ玉子」となっているあたり,なんとも食欲をそそるネーミングではないですか(ANAの社員食堂でも「鶏とろとろ玉子丼」があったりします)。
鰻は主役を名乗るほどの量がありませんでしたが,風味は残り,三つ葉も良いアクセントになっていたように思います。
玉ねぎは食感的に重要でしたし,添えてある煮物はそれぞれの味が確かに感じられ,全体的にあっさりと食べられましたね。
赤ワインで煮込んだハッシュドビーフ
こちらのメニューの主食は,ご飯ではなくペンネとなっているため,どことなくグラタン感があります。
具材としては,キノコや豆,そしてナスが入っていたことに驚かされました。
今後,自分で作ってみるときのアイディアとして頂くことにしましょう。
牛肉は想像していた以上の量が入っていて,ご飯に対してルウが多めの状態を好む私ですが,ANAの機内食もまさに理想の配分となっており,生クリームやバターの風味が深い味わいを生み出していました。
三元豚の焼肉重
先の鰻玉丼と異なり,こちらは三元豚の味わいが特徴の焼肉重です。
キノコ部分は秋の味わいで,よくみると,ブナシメジとシイタケの2種類があることがわかります。
同様に,卵も錦糸卵とゆで卵風のものがあり,小さい容器の中であっても,さすがの気配りと言える内容で高評価です。
まとめ
最後にまとめをしますが,ANAのエコノミークラスで提供している機内食は,万人に受け入れられる味と老若男女すべてを対象にしたラインナップで食べる人を選びませんでした。
どのメニューもおいしく,多くの人に好まれるであろう味付けです。
私が今回特に気に入ったものを挙げろと言われれば,ハンバーグとハッシュドビーフになるでしょうか。
後者については,ワインと一緒に食べたときの写真を撮り損ねてしまったことが唯一の心残りです。
容器はコンパクトでしたが,夜に食べ過ぎたくない私としてはむしろ嬉しい仕様で(今回夕食として食べることがほとんどでした),足りないときは,上の写真にもあるように,冷凍弁当に何かしらの副菜を添えて食べるようにしていました。
ちなみに,ANAの食堂でも,機内食に総菜的な小皿とみそ汁が一緒になって出てきたりしますが,野菜をこれだけ食べても,カロリーはわずか20kcalで済みますし,冷凍弁当全体のカロリーは300~500kcal程度で,容器を裏返すと,詳しい内容が確認できます(公式HPの方からも確認が可能です)↓
調理ですが,カップラーメンを作るのと同じ時間で作れてしまう点は大変に便利で,空になった容器は複数個重ねて捨てることができます。
それに何より,私は飛行機が好きなので,毎回テンションが上がっていました。
食事を美味しくするのは,素材そのものの味だけでなく,見た目などにも影響されることを改めて実感した次第です。
是非,飛行機が好きな方に贈ってあげてください。
コロナ禍を通して冷凍弁当のレベルは上昇していますし,賞味期限が長く癖のないラインナップなので無駄にはならず,きっと喜んでもらえますよ↓
最後までお読みいただきありがとうございました。