カトラリーとは「食卓用のナイフやフォーク,そしてスプーンの総称」ですが,今回ツヴィリングのものを買い足す機会があったので,カトラリーについて少し調べてみることにしました。
名前の由来は「カット+ラリー」と言われており,日本語にすると「食べ物を切って口に運ぶもの」という意味ですが,素材としては純銀のほか,銀メッキとステンレスがあるようです。
具体的には歴史やテーブルマナーをまとめるとともに,最後は一例として,お気に入りのツヴィリングからカーディナルシリーズをレビューしてみたいと思います。
カトラリーの歴史
歴史的にみると,ローマ時代には一切のカトラリーは存在しません。
当時の料理というのは,すべて手で掴んで食べるのが基本で,食事が終われば汚れた手を水で洗い,ナプキン的なもので手を拭いていたと言います。
博物館で1500年ごろに描かれた絵を見てみましたが,テーブルにナイフをなんとか発見することができました。
食卓に置かれるカトラリーとしてはナイフが一番最初だったようですね。
とはいえ,その本数に注目してみると,多くが集まるパーティーを描いた絵においても人数分が揃っているわけではありません。
1人1本のナイフを持つということは,王様やお后様だけが行うような丁寧な食べ方だったというわけです。
それではフォークの方はどうでしょうか。
こちらは,1533年のフランスでメディチ家のカトリーヌとアンリ2世が結婚する際,フランス宮廷に初めてもたらされ,それでようやく貴族階級が使用するに至ったということで,一般大衆にまで広まったのは1688年以降だと言います。
ちなみに,そのときのフォークの先は二又になっていて,ミートフォークのような,先が長い調理用フォーク的なデザインでした。
その後三又の時代を経て,ようやく現代のような4つになりました。
スプーンもフォークと同時期に広まったようですが,調理用のものだと古くはローマ時代に使われていたと聞きます。
ただし,その時代のスープは具を食べることがメインであり,汁の部分はパンに付けて食べるためのものでした。
今のように,スプーンですくって飲むようなものではなかったということです。
スプーンの形としてはもともと円形から始まったものが卵形へと変わり,現代では両者が共存する時代となっています。
ところで,海外の方は特に銀のスプーンがお気に入りのようです。
これは,宗教的な儀式に使われたり幸運を運ぶものだったからかもしれませんが,お土産で集めたり,宿泊先のホテルのティースプーンを持ち帰ったりしている友達が私の周りにも多くいます。
カトラリーの置き方
カトラリーの置き方は店によって異なり,各々がサービスを提供する上で最も良いものになるようにすればよいので,客を想ってのものであればどれもが正解となるのですが,ここでは基本となる考え方をまとめていきましょう。
スペースに制限のある場所や自宅においても,以下の内容を軸に考えてみてください。
そうすれば大体がうまくいきます。
さて,ナプキンが入った皿を中央に置くとして,その右側にはフィッシュナイフ,ミートナイフ,スープスプーンの順に置いていきますが,このとき,刃先は内側にし,外側へと順に置いていくのがマナーです。
一方,皿の左側には,フィッシュフォーク,ミートフォークの順で刃先を内側にして置いていきます(とはいえ,これらはメインディッシュ用のもの,オードブルやデザート用のものと置き換わることもあるので,出てくる料理によることも知っておきましょう)。
小型のナイフやフォークがある場合,それぞれ先のナイフやフォークのさらに外側に置きますが,略式では上記写真のように,中央のナプキン上方にまとめてしまっても構いません。
フォーク群の先にはパン皿とその上にバター用のナイフを横にして置きますが,お皿の位置はこれよりも上方(つまりフォークの先に皿が来るくらい)に置くこともあるようです。
自宅でのディナーでは,以下のように,フォークとナイフを1本ずつですべての料理を食べることもあります↓
その他,カトラリーがらみのテーブルマナーを箇条書きにしておきましょう↓
- フォークとナイフは出る料理順に左右に置いてあるので外側から内側の順に使う
- オードブルはナイフを使わなくてもよく,右手にフォークを持って食べてもよい
- スープは手前から向こうにすくい,終わったら皿に斜めに入れておく
- 右にナイフ,左手にフォークを持って食べるが,柄の末端は掌に入れる
- できるだけどちらも水平にして使う
- 魚は左側から切ってフォークで刺して食べる
- 柔らかい料理はフォークを右に持ってナイフのように切り,スプーンのようにすくって構わない
- コーヒーや紅茶のスプーンはかき回したらカップの後方に置く
ツヴィリングのカトラリー紹介
最後にツヴィリングのカトラリーを紹介しましょう!
私がこのブランドについて知ったきっかけですが,「テラスハウス」という番組内で,お洒落な男女が使っていたからです。
ちょうどスプーンなど新しくしようと思っていたタイミングで,折角なので見た目が良いものをと探していた時期だったのでピッタリでした。
その番組ではカトラリーに限らず包丁なども同社製のものでしたが,私もこの時以降,多くの食器をツヴィリングで統一するようになりました。
ステンレス素材ではありますが,銀製でないゆえ錆びにくく扱いやすいですし,見た目は他社製のものより明らかに自分好みでした。
ちなみに,細かくシリーズ分けもできるのですが,番組内で使われていたのは「カーディナル」というシリーズです。
ナイフ
まずはナイフからですが,こちらはメニューナイフ一択で,20.5cmほどの大きさがあります。
使用用途はメイン料理のカットに使うということで,魚用と肉用を分けずに2本ずつ揃えました。
包丁も手掛けるツヴィリングですので切れ味に優れます。
ただ,刃先の直後につなぎ目があるのが気になる方も稀にいるようです↓
言われて初めて気が付きましたが,私は気になりません。
フォーク
今度はフォークについてですが,こちらはメニューフォークの他,フルーツフォークとケーキフォークの3種類があります。
下段に写っているメニューフォークは全長が18.4cmで,こちらも魚肉用に2本揃えました。
同社のカトラリー全般に言えますが,持ち手部分が細くなっているところもスマートでお気に入りです。
続いて中段のケーキフォークですが,こちらは全長15cm。
こちらはその名の通りケーキ用で,切りやすいデザインになっています。
最後のフルーツフォークは全長12cmで,フルーツに刺さりやすいよう先が尖っているようです。
ケーキのものと見比べると,フォークの左部分が確かに細くなっています。
スプーン
最後にスプーンですが,メニュースプーンの他,紅茶とコーヒー用のものが1本ずつありました。
メニュースプーンは18.3cmで,メイン料理用のスプーンです。
スープやカレーなどはこれを使って食べます↓
続けてティースプーンになりますが,これはコーヒー用のものより大きく全長は14cmほどです。
紅茶を飲むとき以外に,アイスやデザート用のスプーンとしても使えるということで,ティータイム全般はこちらが活躍します。
最後のコーヒースプーンは12.3cmと一番小さなスプーンになり,ミルクや砂糖をかき混ぜるとき用です。
これらは1つずつ単品で購入できるので,ちょっとしたときに買い足しやすいのも魅力でしょう。
まとめ
以上,カトラリーの歴史から始まり,テーブルマナーや食事中のエチケットについて触れ,最後はツヴィリングのカトラリーを紹介してきましたがいかがだったでしょうか。
スプーンもフォークも元は調理道具であり,右にナイフとスプーン,左にフォークと覚えておけば基本的に問題ありません。
私は,フォークをナイフのように使ってよいというところが盲点でした。
もちろん市場をみれば,アイス用のスプーン(手の熱が伝わりやすいもの)やカレーを掬いやすい形状をしたものなども売られていますが,基本的にはツヴィリングで挙げたものが揃っていれば問題ありません。
カトラリーというのは永年使っていくこともあり,子どものときに馴染んだものが自分にとっての普通になるので,大人になって違うカトラリーに変えると違和感があって使いにくいと感じる人も多いです。
ということで,折角買うのであれば,ある程度ちゃんとしたものを用意することをおすすめします。
これまで特に区別なく1種類のスプーンやフォークで生活していた方であれば,まずはメイン用とデザート,飲み物用のスプーンを別に用意することから始めてみてはいかがでしょうか↓
最後までお読みいただきありがとうございました。