みなさんはスロークッカーという調理器具をご存知でしょうか。
直訳すると「ゆっくり調理するもの」的な意味になるでしょうが,実感は「魔法の鍋」と形容するにふさわしい逸品で,材料を投げ込んで放置しておくだけで美味しい煮込み料理が完成します。
特に火加減を気にする必要がないところも大きな魅力で,外出中であろうと寝ている間であろうと長時間煮込むことができ,大抵の料理は失敗知らず…どころではなく,驚くほど美味しく仕上がる現代のひみつ道具です。
今回は私が愛用しているスロークッカーの特徴と,実際の使い勝手を中心にみていきたいと思います。
スロークッカーとは
アメリカ(北米)の家庭には当たり前のように置いてあるとされるスロークッカーですが,簡単に言えば電気式の煮込み鍋です。
特徴的なのは2重構造で,
- 電気ヒーターを内蔵した本体
- 陶器製の鍋
で構成されており,温度を一定に保った状態で長時間調理することができます↓

さて,煮込み料理というのは基本,長く煮込めば煮込むほどに美味しくなるものですが,ここでガスコンロを使って調理するとなれば,吹きこぼれや火の立ち消えを気にする必要が出てきたり,強い火力で煮込みすぎた結果,具材が煮崩れしてしまったりする可能性があります。
ラーメン屋さんの仕込みではないのですから,何時間も鍋を見守るというのは,さすがに身も心も持たないでしょう。
なので,スーパーで売れ筋の煮込み料理(例えばカレーやシチュー)の素の裏側に書かれた調理法では,短時間煮込むだけで作れてしまうものが大半なわけです。
ですが,長時間煮込むほど美味しくなることは,みなさん経験則としてご存じなのではないでしょうか。
例えば,カレーは作った日よりも翌日以降に食べた方が美味しく感じます。
なので,
時間が許すのであれば長時間煮込みたい
というのが本音であって,そこでスロークッカーの出番というわけです。
調理はすべて機械に任せてしまってOKで,かき混ぜたり火加減を調節したりといった面倒事は必要ありません。
私が愛用しているものは機能もシンプルで,上の写真を見るとわかるように,ボタンが2つとつまみが1つあるだけです。
単純な作りということは,それだけ動作が安定していて壊れにくいことを意味します。
うっかり鍋を割ってしまうなどの理由がなければ,化石レベルのスロークッカーが今でも現役で家庭の味を支えていることも少なくありません。
具体的な使い方については次章でみていきますが,調理に必要な手順としては,
- 材料を鍋に放り込む
- 時間と強弱を決めてボタンを押す
たったこれだけです。
材料に何を入れるのか,時間や強弱をどうするかなどは工夫を要しますが,総じて簡単なことに変わりなく,効率化を追い求めるアメリカ人に流行ったと分析されています。
良いものは全国共通ですから日本でもすぐに大人気となり,数十年経った今でもECサイトで「スロークッカー」と検索すれば,いくつかの機種が表示されてくるはずです↓
最近はむしろ人気が少し盛り返している印象で,15年くらい前は数種類しか選択肢がなかったことを覚えています(親への誕生日プレゼントでした)。
難しい技術も希少な部品も使わないので値段は良心的なものが多く,レビューの数を参考に,できるだけ大きめのスロークッカーを選ぶのがおすすめです。
一般的には,
- 1~2人用→1.5Lくらい
- 4人用→2.5Lくらい
の鍋サイズを選ぶのでしょうが,私の意見としては大は小を兼ねます。
違いとしては見た目が大きいですが,細かいところとして,内鍋を直火にかけられるものだったり,タイマーや保温機能付きのもの,レシピブックが付いているものが挙げられるでしょうか。
料理本などでは,ツインバードのスロークッカーが表紙になっているものが多かったです。
ホワイトカラーは清潔に見えますね(とはいえ,汚れや傷が付いたときは気になるかもしれません)。

消費電力は私の持っている機種だと,強が210W,弱が120W,保温が90Wとなっていました。
31円/kWtかかるとして電気代を計算すると,例えば弱で10時間煮込んだ場合,
- 120W×10時間÷1000×31円=37.2円
となり,強で2時間調理すれば,
- 210W×2時間÷1000×31円=13.0円
です。
電気代は高いイメージがありますが,ガスを長時間使って温めるよりもずっと安く済みます(例えば強火で2時間だと70円くらいかかります)。
スロークッカーの使い方
ちょうどラーメンのチャーシューを作ろうと思っていたので,それをもとにスロークッカーの使い方を解説していくことにしましょう!
材料を用意する
まずは材料を用意します。
チャーシューなので,適当なブロック肉(肩ロースや豚バラ)をメインに,香味野菜として長ネギの青いところとニンニク,ショウガを買ってきました↓
肉はフォークで穴を空けて塩コショウを振ると,味が中まで浸透しやすくなります。
そのまま内鍋に投入する前にフライパンで焼き色を付けますが,このひと手間が美味しさを劇的に変えてくれるのでおすすめです(今回は効率よりも味を優先しています)。
フライパンから鍋に移した様子になりますが,もうすでに美味しそうです↓
材料を鍋に入れる
これにみりんと調理酒を50cc,しょうゆ100ccと砂糖は適当に80gくらい加えますが,隠し味としてウェイパー(あればオイスターソース)を大さじ2つ分くらい足しました。
これに残りの野菜をすべて投入したら準備完了です↓
本体に鍋をセットしたらアク取りシートを上に乗せます。

調理スタート
ふたをしてコンセントを入れたら,強さを「強」にして2時間煮ますが,その後1日置いておくとさらに味が染みて美味しくなります。
どう食べるかによって調理時間は変えますが,ラーメンに使うチャーシューは角煮のようにはせず,さっぱり食べられる程度に煮込む方が良いです↓
残った漬け汁は味付け卵を作るのに使うことができ,その場合,1日後に完成しますが,チャーシューと一緒に食べたいのであれば卵も最初にチャーシューと一緒に煮込むようにします。
このレシピでは,ショウガが実に良い風味を肉に付与してくれるので,是非試してみてください!
また,このチャーシューにぴったり合うラーメンはこちらです↓
スロークッカー使用上の注意
スロークッカーを使う上での注意点をいくつか挙げてみましょう↓
- 電気ヒーターを内蔵した本体は水洗い禁止
- 直火対応でない内鍋は火にかけない(食洗機もNG)
- 調理中は内鍋,本体ともに熱いので触らない
- 壁などに近づけない
2つ目は,実際に妹が初代スロークッカーを葬り去ってしまった際に行ってしまったことです。
「割れるなんて思わなかった」というのが彼女の言い分でしたので,2代目は直火対応のものを買いました(メリットは,直火にかけることで調理時間を短縮できることです)。
3つ目は意外な盲点で,注意不足で触ってしまうこともあると思います。
いくら沸騰させないとは言っても,調理中はボコボコ言うくらいの温度には達するわけです。
用心のつもりで,スロークッカーの周り30cmくらいには燃えるものを置かないように心がけています。
ところで,本当は鍋も水に長時間浸さずに洗わなければならないわけで,面倒くささが勝ってしまって守れていないことも多いですが,臭いが残ったりカビの原因になったりするので,気には留めておきましょう。
とはいえ,自動で電源は切れるので,基本的には安心して使用できます。
まとめ
以上,スロークッカーの特徴と使い方を中心にまとめてきましたがいかがだったでしょうか。
スロークッカーは煮込みを最も得意とするので,アメリカ人になったつもりで「リンゴのポットロースト」を作ってみるもよし,「ロールキャベツ」は驚くほどキャベツが柔らかくなって喜ばれます(トマト缶を使う代わりに「野菜一日これ一本」という野菜ジュースを使うのがマイブームです)!
今回紹介しませんでしたが,スロークッカーは煮る以外に蒸したり焼いたりもできます。
もっとも,焼くといっても電気の熱で焼き上げるので,ある程度の時間が経ったら内鍋を180度回転させては焼き色をまんべんなく付けるなどの工夫が必要になりますが,「スペインオムレツ」は簡単に作れては見た目にも可愛らしく,ケチャップ好きの人にもれなく好評です↓
ピーマンや玉ねぎを普段食べてくれない子どもでも,見た目が安心感を与えるのか,妹が子どもを連れてきた時に出すと,それはよく食べてくれました。
安い肉もスロークッカーの手にかかれば,もれなく「美味しい!」という嬉しい感想を引き出してくれますし,そうなるとあえて良い肉を使うのをためらうくらいです。
是非色々なメニューに挑戦して,自分だけの鉄板メニューを見つけてみてください↓
最後までお読みいただきありがとうございました。